平田 正吾 准教授/発達障害学分野
自己紹介
生まれ育った南国・鹿児島を脱出して、東京で学生生活をしようという動機から、特に深く考えることもなく、思い返すに数十年前に当時はC障(C類障害児教育専攻)と呼ばれていた、この専攻に入学しました。入学した当初は、社会学的なこと(どのようなことを社会は「障害」と呼ぶのか?)に関心があったのですが、師に恵まれ、そこから現在に至るまで障害のある人の心理学をしています。ただ、最近は社会と人の心理機能の関係のようなことに関心が向きがちなので、若き日の初期衝動は消えてなかったのかと思っています。
学生時代は学芸大の男子寮で寮生活をしつつ、冒険探検部(現在は廃部です)で、今から思うと「どうして、そんなことを?」というようなことばかりに専念していました。自分が教員の立場になって、当時の大学は懐が深かったなぁと、過去の行いを恥じるばかりです。
メッセージ
私の研究室では、知的障害や脳性麻痺、自閉症スペクトラム障害などの障害のある人たちの心の世界について、様々な手法を用いることから、知りたいと考えています。自分たちでいろいろな課題を考えて、実際に取り組んでもらい、その成績に加えて、そうした課題に取り組んでいる際に、どこを見ているのかということや、脳や筋肉はどのように反応しているのかということを計測し、分析します。また、障害のある人への声かけや、様々な環境設定が、彼らの心理機能にどのような影響を及ぼすのかということにも関心があります。「まずは手を動かす」ということをモットーに、所属する学生諸君と頑張っています。2021年度に立ち上がったばかりの若い研究室ですので、同じく若い皆さんと一緒に研究室も成長することができればと思っています。