卒業生の声

神井 享子

2004年学部卒業 2006年修士・2015年博士課程修了 博士(教育学)取得
現在、愛媛県立新居浜特別支援学校教諭

教員を続けながら博士課程に進学、博士号取得

私は現在、出身地の愛媛県で特別支援学校の教員をしています。特別支援学校は子どもとの距離が近く、毎日が刺激に満ちています。目の前の子どもたちから多くのことを教えられ、自分自身も成長し続けることができる職業です。
私が学芸大を選んだのは、「せっかく勉強するなら、その分野で日本一の大学で」と考えたからです。学芸大は先生方の専門分野が幅広いので、それぞれの分野の最先端の知識を学んだ上で、柔軟な考え方や幅広い視野を身に付けることができます。また、先生方との距離が近いことも大きな魅力です。学科はとても自由で温かな雰囲気で、卒業生にとってもいつでも帰ることができる故郷のような場所です。
加えて、卒論などの研究のレベルが高いことも特色です。基礎的な理論をしっかり学ぶことができ、研究を通して自ら学ぶ力が身に付くため、現場に出てからも応用が利きます。さらに、卒業後も先生方が学びをサポートしてくださいます。私は修士課程修了後、教員を続けながら博士課程に進みました。その際、愛媛からの遠距離通学をたくさんの先生方が応援してくださいました。このような環境も、学芸大ならではだと思います。
学芸大で学んだ誇りと温かな思い出は、卒業後も大きな支えとなります。友人、恩師、学問など、学芸大で多くの出会いを経験してください。


山口 裕子

学部2006年3月卒業 修士課程2008年修了 東京都公立小学校教員(通級指導学級)

大学では言語障害を専攻。通級指導学級で専門知識を生かしています。

私は今、東京都の小学校の中の「きこえとことばの教室」(通級指導学級)で教員をしています。きこえとことばの教室では、主に発音の誤りや吃音、言語発達の遅れ、難聴のある児童に個々に応じた支援を行っています。
私は大学で言語障害を専攻しました。それまで言語障害についての知識はありませんでしたが、大学の授業の中で、言語のおもしろさと難しさを深く学ぶことができました。今の仕事では、学んだ専門知識が生きているのを感じます。これからも、つまずきのある子が自信をもって楽しく学校生活を送れるよう支援していけたらいいなと思っています。
私はC類で、友人と楽しい大学生活を送れたことと、将来に生かせる勉強ができたことが財産だと思っています。みなさんも、素敵な大学生活を送ってくださいね。


石川 衣紀

2006年学部卒業、2008年修士・2012年博士課程修了 博士(教育学)取得
現在、長崎大学教育学部准教授

いつも本人・当事者のための仕事を

現在は、長崎大学教育学部特別支援教育コースで、主に特別支援教育の専門性を身につける学生を育てています。また特別支援教育・特別ニーズ教育分野の教育史研究者として、過去と現在の両方の視点を軸に、子どもの発達と学びの方向性を捉えようとしています。
東京学芸大学では、学部から大学院修士・博士課程と10年間にわたり髙橋智教授の研究室に所属して、特に自分が向き合っている本人・当事者の声にきちんと耳を傾けることから、理解と支援を始めることの大切さを徹底して学びました。いまの職場や地域でも、学生や子どもの声に時間をかけて直接向き合いながら、支援や助言、指導することを大事に考えて教育研究に取り組んでいます。
今後も、学ぶことを止めないこと、そして利他的でありたい。いつも子どものため、本人・当事者のために仕事をしていくことを、常に忘れずにいたいと思います。
学大C類はみなさんにとって、互いの尊重を基盤とした素敵な学び合いの場にきっとなるでしょう。特別支援教育は楽しさと喜びと充実感の源泉です。そのなかで生涯の仕事をぜひ見つけてください、そしてともに頑張りましょう。


江川 麻貴

2004年大学院修士課程修了
現在、都立大塚ろう学校教諭

学芸大で学んだことが、教員になってから理解、実践につながっています

私は、ろう学校の乳幼児教育相談を担当の仕事をしています。支援の対象の8割が親御さんという部署です。親御さんが安心してきこえないきこえにくいお子さんの子育てにむかえるよう、学習会などの情報提供、聴力測定、補聴器について、個別活動、グループ活動など・・・必要な様々な支援をしています。
大学院では発達障害学分野を勉強しました。大学院で学んだ内容が、あの時は机上の空論のように思えていたことも、教員になってから一つ一つ納得と理解につながり実践に結びついている気がします。また、大学院の時にろう学校のお手伝いをしました。あの頃は何気ない気持ちで参加していたのですが、そこで出会ったろうの学生から学んだこと、そして手話はすぐに実践に活かすことができました。乳幼児教育相談は親御さんに説明をたくさんします。聞こえない親御さんの相談にのることもあります。根拠のない説明ではなく、親御さんにも納得のいく説明ができるよう心がけています。
我が子の誕生を心待ちにしていた親御さんにとって、お子さんがきこえないきこえにくいことが分かったとき、その衝撃は大きなものです。乳幼児教育相談に出会い、安心して子育てに迎えるように、親御さんに寄り添いながら共に歩んでいきたいとそう思っています。また今に納得せず、どうしたらもっとよくなるのかということも常に考え、前進したいとそう思っています。
学生仲間と話したこと、研究室の先生から教わったこと、たくさん読んだ本その全てが必ず自分の力になります。どうか充実した学生生活を楽しんでくださいね。学校の教員は責任はありますが、子供の成長というかけがえのない喜びを保護者とともに分かち合うことができる仕事です。いつかどこかでご一緒できる日を楽しみにしております。


渡部 杏菜

2013年学部卒業、2015年修士課程修了
現在、神奈川県立平塚ろう学校教諭

大学院までの6年間で学んだことを実践で生かしています

現在、ろう学校小学部4年生の副担任をしています。聴覚障害児に国語や算数、図工等を担当して教えています。
大学では聴覚障害教育を専攻し、聴覚障害児が聞こえないゆえに抱える日本語獲得の課題や指導の仕方を学び、大学院では聴覚障害幼児の言語獲得について研究しました。今、授業の進め方や子どもとの関わり方で悩んだ時に学んだことを思い出しては実践しています。またC類は学校現場とのつながりも強く、ボランティアや研究を通して子ども達と関わる経験もできます。私は大学院までの6年間を通して、ろう学校の多くのお子さんと関わらせてもらいました。
これから、6年間を通して学んだことを生かして、ろう学校の子どもが自信をもって社会に出ていけるように指導していきたいです。
後輩のみなさん、C類でたくさん学び、障害のある子どもとたくさん関わって、ぜひ教員になってください。

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