松本 幸代 特任講師/支援方法学分野
自己紹介
学芸大学のC類言語障害教育専攻の出身です。学部、大学院の修士課程、博士課程と学芸大学で学生生活の9年間を過ごしました。当初は、大学卒業後は地元に帰ろうと思っていましたが、言語障害を専門とする恩師に出会い、恩師の元で学ぶ中で、発達期の言語障害に対する基礎的研究の大切さや、指導につながる基礎的な知見の蓄積の必要性を強く感じるようになり、今に至っています。
専門は言語障害で、発達期の言語障害のあるお子さんを対象とした研究を行っています。特に吃音のあるお子さんを対象とした研究を行っています。直接的な指導法を開発するための基礎的研究として、どういうことばが話しやすいのかなどを検討してきました。また、吃音は多くが2,3歳に生じるといわれています。その時期の言語発達と、吃音や発話の非流暢性との関係についても研究しています。
私生活では、二人の子供の育児に追われ、ドタバタで楽しい毎日を送っています。
メッセージ
言語障害は狭い領域に思われがちですが、知的障害、聴覚障害など、障害をもつお子さんの多くが言語の問題を有しています。障害のある子どもたちの理解と支援には、言語面の理解が不可欠です。言語の問題を有する子どもたちは、通常の学級、通級指導教室、特別支援学級、特別支援学校など、あらゆる教育の場で学んでいます。
嬉しいことがあった時、ことばで誰かに伝えて共感してもらえると、もっと嬉しくなりますよね。心配なことがある時は、ことばで誰かに話すだけで安心することも多いです。自分の気持ちや考えを、ことばでうまく伝えられないとどうでしょうか。そのことが、行動面の問題となって現れることもあります。言いたいことをことばで伝えることに困難さをもつ子どもたちの言語の問題に気づき、指導・支援することのできる、言語の問題に強い先生になってほしいと思います。大学では、既存の知識を覚えるだけではなく、子どもはどのように話せるようになるのか、言語の問題はどのようなメカニズムで生じるのか、根拠のある指導とは何なのか、考えることを大切にしてほしいと思います。ぜひ、学芸大学で一緒に学びましょう。