奥住 秀之 教授/発達障害学分野
自己紹介
出身は神奈川県です。高等学校のころ、「社会的弱者」のことを仕事にしようと漠然と考え、障害者問題を勉強できる東北大学教育学部に進学しました。心身障害学(以前は「欠陥学」という名称でした)を専攻し、気づいたらそのまま博士課程まで。東京都老人総合研究所で約3年間勤務した後、東京学芸大学に赴任しました。
研究テーマについては、知的障害・発達障害児・者の認知と行為の関係について、実験心理学の手法からアプローチしています。また、学校教育、就学前療育、放課後、家族支援など、障害児・者の教育や生活の実態や発達保障・権利保障に関して、できるだけ視野を広くもって仕事をするよう心掛けています。
大学教育については、学部では小学校などの通常学級で学ぶ発達障害児に関する内容を主に担当しています。4年生には特別支援学校(知的障害・肢体不自由)教育実習に向けた事前・事後の指導という講義も行っています。大学院では、発達障害・知的障害の認知・行為や教育支援に関する講義・演習を行っています。
メッセージ
本課程をめざす皆さん(又は在学中の皆さん)の多くは、教師を希望していることでしょう。教師の仕事の中心は、子どもの人格形成に向かい合い、人類が歴史的に積み上げてきた文化と科学を子どもに伝達することと思っています。そうとうに責任重大ですが、そうとうにやりがいのある仕事です。夢をあきらめることなく、希望をもって前進して下さい。
そんな諸君へのメッセージは、とにかく勉強してください、ということ。他者、とりわけ子どもに教えるためには、どれだけ豊かな知識と教養が必要でしょうか。幅広く、深遠な知識を身につけてほしいと思います。
もう一つ、鋭敏な人権感覚を持って下さい。皆さんが向き合う子どもたちの中には、当たり前の権利さえ保障されていない者が少なくありません。子どもに問いかけ、家族によりそう、その中で教育実践を進めていくということを心にとめてほしいと思います。
皆さんの未来を、心より応援しています。