大鹿 綾 准教授/支援方法学分野
自己紹介
中学生の時に重度の知的障害と肢体不自由のある方と関わる機会がありました。その時に私は彼らとどう接してよいのか、どうコミュニケーションをとればよいのかわからず、とまどってしまいました。もっと正直に言えば「怖い」と思ってしまったのです。でも、同時にそう思ってしまった自分が嫌で、なんだかとても悔しかったのです。その時の気持ちがずっと引っかかっていて、高校生になり自分の進路を考えるときに「知らなかったから怖いって思ってしまったのかも。じゃあ、知ればいいじゃん!」と思い付いたのがこの世界に足を踏み入れたきっかけです。もしかしたらこれを読んでいるみなさんの中にも似たような経験がある人もいるかもしれません。ぜひ、知ってみてください。学び、関わり、知ることで新しい世界が開けます。新しい自分と出会えます。本学にはそれをサポートしてくれる先生や、一緒にもがき成長できる仲間が待っています。
メッセージ
大学に入学したら、勉強はもちろん、(勉強をした上で!)サークルやボランティアにもぜひ積極的に取り組んでほしいと思います。大学はもちろん勉学をする場ですが、それだけでなく自分自身を魅力的な人間に育てる場でもあると思います。教員は対人職です。人を好きであること、魅力的な自分であることはとても大切なことだと感じています。
研究としては、聴覚障害児教育、その中でも特に発達障害を併せ有した聴覚障害児の実態把握と支援をテーマとしています。きこえないということは言語だけでなく、行動面や社会性にも課題を生じさせることがあります。でも、よくよく見ると実はきこえないだけではなく、発達障害という別の困難を併せ有していることがあります。「きこえないからしょうがないよね」ではなく、どう理解し、支援すればこの子がもっと伸びるだろうか、楽に学べるだろうかということを考えています。子どもたちの成長を一緒に喜べることは、研究をしていく上での極上のご褒美です。